【TIPS】肉抜き穴埋めに用いる素材一覧と比較について


こんばんは

複数デバイスで記事を書いていたせいで、間違えて記事を消してしまった tomoshoo(@tomoshoo1) です。

皆様はバージョン管理はきちんとしてください(/_;)

 

 

ということで今回は、

ミニプラ制作には切っても切り離すことのできない

肉抜き穴埋めに用いられる素材について

少し書いてみたいと思います。

前のブログでも今回と同様の記事を書いたことはあったのですが、

最新版としてアップデートした情報をもとに改めて紹介していきます。

 

まず、前提としてミニプラには肉抜きがとんでもなく多いです。

最近の合わせ目もなく、ゲート跡も無いような素晴らしく出来の良いガンプラとは訳が違います。

 

例えば最近のトウサイジュウオーに関しても、

全面に問題は無いのですが。。。

IMG_0692(2)

 

背面から見ると肉抜き穴だらけということが良くあります。

IMG_0694(2)_20160709171947788

ざっと見ただけでも、腕全体・股関節部分・太もも部分がガッツリ肉抜きされています。

そのまま塗装しても良いのですが、

完成度を高めるためには肉抜き穴を埋めて、

表側と同じようなディテールにする必要があると思います。

 

そこで何を用いて肉抜き穴を埋めていくのかという話です。

今回は、中に詰めていく素材について着目していきます。

幾つか選択肢がありますので、それぞれの長所と短所を挙げて説明していきたいと思います。

 


1.ポリエステルパテ


まずはポリエステルパテです

ポリエステルパテは、写真上部のパテ本体に、写真下部の硬化剤を混ぜることで

化学反応を起こし、硬化するというタイプのパテです。

パテと硬化剤が均一に混ざり合わないと硬化しない場合がありますので、

よく混ぜ込むようにしてください。

 

メリット

ポリエステルパテを用いるメリットとしては以下を挙げてみました。

・ヒケがほとんどないということ

溶剤が揮発して硬化するタイプではなく、化学反応によって硬化するパテの為、

時間経過による体積の減少がほとんどありません。

・硬化時間が比較的短いということ

混ぜ合わせ後20分くらいから硬化が開始し、1時間程度たてばかなり固まります。

作業スピードを損ねることなく穴埋め作業を進めることが出来ると思います。

・完全硬化までにサクサク削れるということ

完全硬化までの間は、徐々に硬化が進んでいくため

適度にやわらかく、かなりスムーズに削り出すことが出来ます。

 

デメリット

デメリットは以下を挙げてみました。

・臭い

シンプルにして最大のデメリットだと思います。

かなり特有な刺激臭がします。

このにおいが苦手な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

・プラスチックの食いつきが悪い

無加工のつるつるしたプラスチックだと、食いつきが悪いです。

ですので食いつきをよくするために、

プラスチック側をあらかじめ目の粗いヤスリで荒らしておく必要があります。

・粘度調整に慣れが必要

硬化剤を入れすぎるとすぐに固まってしまい微調整がしづらくなりますし、

硬化剤が少なすぎるとやわらかすぎて盛りづらくなってしまったり、

固まらなかったりします。これは慣れるしかないと思います。

 

 

 

 


2.エポキシパテ


お次はエポキシパテです。

エポキシパテは、二色のパテを混ぜ合わせることで硬化する粘土のようなパテです。

エポキシパテも、ポリエステルパテと同様しっかり混ぜ込んでください。

 

メリット

エポキシパテを用いるメリットとしては以下を挙げてみました。

・完全硬化までの時間が長いため、焦ることなく納得いくまで整形できる。

ポリエステルパテが一時間程度で硬化するのに対して、

エポキシパテは数時間の猶予があります。

ですので、時間をかけて整形作業を行うことができるのです。

・粘土のような高い粘性を持っているため、盛りつけるのが容易である。

触った感じや硬さは油粘土に近いものがあります。

きっちり形を出したい場合の肉抜き穴埋めには適していると思います。

・プラスチックへの食い付きが良い。

ポリパテに比べプラとの相性が良いです。

強度を出したいときはエポパテよりも食いつきの良いポリパテの方が良いかもしれません。

・ヒケがほとんどない

溶剤が揮発して硬化するタイプのパテではないので、

こちらもヒケの心配をすることなく作業を行えます。

・臭いがゼロ

刺激臭が全くありませんので、どんな制作環境においても使用できるといえます。

 

デメリット

デメリットは以下を挙げてみました。

・比較的高価である

劇的に高いというわけではありませんが、他の素材に比べると若干割高なものが多いです。

・硬化に時間がかかる

ポリパテが一時間程度で硬化するのに比べて数時間かかってしまうため、

同時並行で別の作業を行うなどの工夫が必要となってくると思います。

 

 


3.ラッカーパテ


お次はラッカーパテです。

粘度のすごく高いサーフェイサーのようなものです。

 

メリット

ラッカーパテを用いるメリットとしては以下を挙げてみました。

・安価である

他の素材に比べると安価であるといえます。といっても数百円の違いです。

・粘度調節が簡単である

ラッカー塗料用の薄め液で粘度を自由に調節することができ、

粘度のような硬さから液体のようなサラサラな状態まで状況に応じて使い分けることが出来る為、

成形から気泡埋めまで幅広く使用できます。

・プラへの食いつきが最強である

シンナーを用いているためプラの表面を若干溶かして接着させます。

つまりパテとプラの食いつきは他のどの素材よりも良いです。

 

デメリット

デメリットは以下を挙げてみました。

・十分な乾燥時間を必要とする。

盛り付ける厚みにもよりますが、盛れば盛るほど乾燥時間を必要とします。

気泡埋め程度の小さい穴埋めでしたら数時間で乾燥し終わりますが、

厚みのある場合、更に乾燥しにくい冬であったりすると一週間程度必要とする場合もあります。

・若干のシンナー臭

ラッカーで希釈するので、当然揮発する際にシンナー臭はします。

・ヒケが生じやすい

どんなに乾燥時間をおいても、ヒケてしまうことがあります。

綺麗な平面を作りたい際には向かないかもしれません。

 

 

 

 


4.瞬間接着剤


お次は肉抜き穴埋めに瞬間接着剤?と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。

最近は気泡埋めやパテとしての用法が普及してきて、いろいろな粘度や色の瞬間接着剤が発売されていますよね。

 

メリット

瞬間接着剤を用いるメリットとしては以下を挙げてみました。

・硬化時間の短さ

その名の通り瞬間接着剤は、硬化時間が短いです。

早くて数秒、長くても10分程度でしょうか。

さらに、硬化促進スプレーを併用することで

どんな接着剤でも数秒で硬化させることができます。

個人的にはスプレーは必須だと思っています。

・食いつきの良さ

ラッカーパテもなかなかの食いつきの良さですが、

瞬間接着剤も負けません。

まあ、本来接着剤として用いられるものなので当然ですよね。

なので、他のパテを用いたときに強度を高めるためにつなぎの素材として

瞬間接着剤を流し込むことが良くあります。

・バリエーションの豊富さ

ここ数年で、一番種類が増えたのがこの素材なのではないでしょうか。

粘度も非常に様々なものがありますし、

赤外線で硬化するタイプや、

自分で調色できる「瞬間カラーパテ」なるものもあります。

部分塗装しかしないけれど、肉抜き穴は埋めたい。。。

という方には最適なパテなのではないでしょうか。

デメリット

デメリットは以下を挙げてみました。

・若干値段がお高め

他のパテに比べると、全体的にお値段は高めです。

・食いつきが良すぎて、モールドを埋めてしまうことがある。

特に粘度の低いサラサラな瞬間接着剤を用いる際の話なのですが、

粘度が低い上に食いつきが良すぎて、

細かなモールド埋めてしまい、ディテールを損ねてしまう

という失敗をしたことがよくありました。

使う箇所や量に気をつけて用いる必要があります。

・硬化後の硬度がかなり高い

粘度の低い瞬間接着剤は、完全硬化後はかなり硬くなります。

つまり、瞬間接着剤を盛り付けた周囲の、

柔らかいプラスチックを削りすぎてしまうことがあるのです。

瞬間接着剤を用いて表面処理をする際は、

硬さの違いによる削りすぎには十分気をつける必要があります。

個人的には、硬化スピードやバリエーションの豊富さを考えると、

これほど便利な素材は無いと思っています。

デメリットのほとんども、便利すぎるがゆえのデメリットといった感じです。

 

 


5.マジックスカルプ


最後は最近私が愛用している、マジックスカルプです。

パッとみ何やら怪しい素材なのですが、

地元の模型店に立ち寄った際、マジックスカルプの素晴らしさを力説されて以来

最近はこれを使用しています。

使い心地としては、エポキシパテとほとんど変わりません。

というかエポキシパテの一種なんですかねこれって。

 

メリット

マジックスカルプを用いるメリットとしては以下を挙げてみました。

・単価が安い

グラムあたりの値段が、かなり安いです。

どんなに肉抜き穴埋め箇所があっても、惜しげもなく用いることができます。

・臭いゼロ

全く臭いがありません。ちなみに私は臭いフェチです。

・造形向き

粘度が高い上に硬化時間も長い為、焦って整形することなく

満足いくまで形を決めることができます。

・水で表面をなじませることができる

硬化前であれば、指先に水をつけて撫で付けることで表面を整えることができます。

曲線の造形を作りたいときなどにはすごく便利だと思います。

・プラの食いつきも悪くない

エポキシパテと同様に、プラとの食いつきも良好です。

 

 

デメリット

デメリットは以下を挙げてみました。

・初期投資の高さ

単価はかなり安いのですが、いかんせん量が多い為

小売価格としてはなかなかのお値段です。

あまり肉抜き穴埋めをしない方にはお勧めできないかもしれません。

・硬化時間が長い

これはエポキシパテと同様です。

前述の瞬間接着剤とは比べ物になりません。

 

こんなもんでしょうか。

なんだかんだで4,000字超えてしまいました。

 

少なくとも私は、今回挙げた5種類の素材があれば

十分に肉抜き穴埋め作業が出来ます。

 

何より一番大切なのは、

パーツごとに一番最適な方法を見極めることだと思っています。

 

全てに最適な素材などありませんので、

色々使ったうえで特徴を把握し、使い分けて作業を行えれば

よりスピードも精度も上がると思います。

 

他にも方法がありましたら是非教えてください!

 

ということで今回は以上です。

それでは~ノシ



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